水柱・冨岡義勇は漫画アニメ共に最初から登場する主要キャラクターですよね。
クールな性格とそのルックスから女性ファンが多くいます。
そんな冨岡義勇の特徴といえば“半々羽織”と“派手なあの柄”ですよね。
この記事ではなぜあの柄の羽織を、半々にして身についているのかその理由に迫ります。
その理由を知ったらあなたもきっと涙するはず。
冨岡義勇の半々羽織とあの柄の名称は?
まず最初に半々羽織というのは伊之助がつけたあだ名のようなものであり正式名称ではありません。
半々羽織の正式名称は「片身替り」といい、実際の着物などにもあるようです。
そして派手なあの柄の名称は「亀甲柄」といい、伝統的な柄であり色も様々なものがあります。
一方無地の朱色の着物は柄がついていないので特別な名称はなく、朱色の布を用いた羽織ということになります。
冨岡義勇はなぜ亀甲柄の羽織を着ているのか?
続いて本題とも言えるなぜその柄を着ているのか?という理由ですが、心当たりがありませんか?
漫画やアニメの最初の方に亀甲柄を着た人物がもう1人登場しているんです。
それは「錆兎」です。
実は錆兎と義勇は鱗滝の元で一緒に修行をしていた友人であり、同じ最終選抜に行っています。
しかし義勇は最終選抜の途中で怪我をしてしまいます。一方の錆兎は義勇をはじめとする他の参加者の盾となり1人で鬼を倒していきます。
そして…
最終選別に合格したのは錆兎以外の全員でした。
誰よりも鬼と戦った錆兎は命を落としてしまい、錆兎に守られる形で他の参加者は全員生き延びたのです。
義勇が目を開けると最終選別は終わっており、錆兎の死を聞かされるのでした。
義勇は自身の不甲斐なさを感じ、心を閉ざす大きなきっかけになったのでした。
錆兎と同じ柄の羽織を身につけるということは、錆兎を忘れない、そばに感じているという友人としての想いも当然込められているのでしょう。
しかしその後の義勇の言動からは、自身への深い戒めとして身につけているのではないかと推測できます。
戒めとは具体的に
・自分がもっと強ければ錆兎1人を死なせることはなかった
・錆兎が生きていれば強い柱になって多くの人を救えていたのに、弱い自分が生き延びてしまった
・もっと強く錆兎のようにならなくてはいけない
などが挙げられると思います。
義勇の羽織に込められたもう1つの意味
亀甲柄は錆兎の思い出と自身への戒めを込めて身につけていることが分かりましたが、朱色の羽織にはどんな意味が込められてるのでしょうか?
こちらにもとても深い意味があります。
義勇は錆兎や鱗滝と出会う前、血の繋がった家族と一緒に普通に暮らしていました。
幼い頃に両親を亡くしていたようですが、優しくて美人の姉に愛情を注がれ育ち、義勇も笑顔を見せる普通の少年でした。
しかし姉が祝言を挙げる前日、鬼が襲来してきます。
義勇を守りたい一身の姉は、義勇を隠し自分が盾となり鬼に殺されてしまいます。
そうした経緯から身寄りをなくした義勇は鱗滝や錆兎と共に山で生活をしていくことになったのでした。
義勇はこの出来事に関して“自分が死ねばよかった”という趣旨の発言をしており、自分のせいで姉が死んでしまったと自身を責めていました。
錆兎の羽織同様に、朱色の羽織には姉への深い想いが込められていたのです。
半々羽織は義勇の大切な人への想いが込めれていた
義勇は水柱として登場したため強くてクールな人物という印象ありますが、過去にはこのような辛い経験をしていたのですね。
大切な人を2度も亡くすというのはとても辛く悲しいことですが、それも“自分を守って死んでしまった”という事実はより義勇の心を抉ることになったのでしょう。
姉を亡くした後も錆兎といる時は笑顔を見せる義勇でしたが、その錆兎さえも亡くしてしまった為にすっかり笑わなくなってしまいました。
作中で笑顔を見せるのは最終決戦前の“おはぎのムフフ”の時と最終決戦後の穏やかな笑顔の2回だけです。
“おはぎのムフフ”の記事はこちら
最終決戦後の義勇についての記事はこちら
伊之助の“半々羽織”というセリフもその意味を知ってしまうと聞こえ方が変わってきますよね。
しかし炭治郎をはじめとする仲間たちと出会い義勇が最終的に笑えるようになったのは嬉しいですし、錆兎やお姉さんも喜んでいるに違いありません。